刑事とJK
第88章 この子に託してもいいかな
花も花火も人も…同じようなもの
そう思った
それを否定したこともあった
でもやっぱり、同じようなものだと思った
――どうして?――
その理由はふたつあってね
ひとつ目は
すぐに散ってしまう脆さ
散ってしまった儚さ
その全てに対する
呆気なさ…
――もうひとつは?――
もうひとつは
咲き誇ったときの逞しさ
生きているときの輝かしさ
その
人に与える…希望…
ちょうど
あの二人のようにね
――なるほどね、でも…あたしにとっての希望なら、あなただったよ?――
…ありがとう
俺にとっても、君は希望だったよ
でも…
ちょっと俺たちは
出遅れちゃったみたいだね
――何で?――
何でも
だから俺は、あの二人に託したんだ
俺たちが手にできなかった
幸せを…
――そっか…――
うん
ねぇ…枝美?
――どうしたの?――
俺ちょっと…
疲れたみたい
だから、そろそろ君のもとへ行きたいなって…思ってるんだ
――本当に?――
本当だよ
君のそばで
眠らせて…