刑事とJK
第89章 次のステージへ
「南、歩けるのか?」
藤野は心配そうに南の足を見た
「だから、かすり傷だ」
とは言いつつも、南は足を引きずりながら歩く
「犯人はどうする?」
「ここに置いておく」
南の後に続いて、藤野も人質も管理塔を目指した
「刑事さん…」
前を歩いていた南の横に、人質だったレポーターが寄ってきた
「はい?」
南は前を向いたまま返事した
「あの…助けていただいて、ありがとうございます///」
「仕事なんで」
「あ…そうですよね…」
レポーターはシュンと俯いた
その様子を見ていた藤野は
…ああっ!!
南のやつ、あんな可愛いレポートキャスターと喋ってる!!?
いいなぁ~…
…別にいいよ、真理子の方が可愛いもんね
少しいじけながらも、藤野は歩いて行った
「刑事さん…あの…ここへは、私たちを助けに来てくれたんですか?」
「はい、まあ…でもどちらかと言うと、別の目的ですかね」
「別の目的?」
レポーターは小首を傾げた
「ええ、実は核ミサイルが日本に落とされるらしくてね」
「え!!?」
レポーターは目を真ん丸にさせた
「あなた方をもう少し安全な場所へ移動させたら、俺もミサイルを止めに行きます」
「そ…そうですか…」