刑事とJK
第21章 お前が教えてくれた
「今俺に近づいたら、
このボタンを押すよ?」
「んなもん、はったりだ」
「何でそう断言できる?
前はデパートを崩してやったでしょ?」
「…」
確かに、小泉がこんなはったりを使うとは思えない
そして小泉は、取ってつけたように言った
「あの子、ゆうひちゃん?
スッゴく甘い味がしたよ、ごちそうさま♪」
「…!!」
「落ち着け斉藤!!」
藤野は、今にも小泉に飛び掛かろうとしている
斉藤の腕を掴んだ
「君は冷静だねぇ」
小泉はうんうんと頷いた
「で、用件はなんだ?」
藤野は尋ねた
「率直に言うと、斉藤に死んでもらいたいんだけどね。
その前にちょっとお遊びしようと思ってさ」
「遊び?」
小泉はニヤッと笑った
「二人いるからなぁ、
よし、これとこれにしよう」
小泉は起爆スイッチとは別の装置を取り出し、
パチ、パチっとスイッチを入れた
「今から30分後に、この工場に
仕掛けた爆弾のうち、2つが爆発する」
!!
「白いコードを切れば爆発は防げるから、
斉藤以外の二人はそれを探してコードを切ってこい。
ちなみにこの階にはないからね」
「なっ…」
「安心して。その爆弾自体は俺がこのスイッチを押すための
合図でしかないから、威力はしょぼいよ」
「…」
「ほらほら、もうあと29分しかないよ?」
「嘉山、行くぞ」
「はい…」
藤野とシゲは走って行った