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刑事とJK

第26章 初めて






pm11:30



『完成~!!』


ゆうひはでかい皿に
山のようなデザートを乗せて持って来た



ボンとテーブルの前にそれを置く



「うまそ…」


デザートは大きなプリンを土台にして、
その上に小さなケーキがポンポンと4つ乗っている


それ全体を長方形のクッキーがズラっと囲み、
かわいくクリームが飾られている




ゴージャス、デラックス…




「食って、いいのか!?」



『どうぞっ』



斉藤はフォークを小さなケーキに突き刺し、
かぶりついた
















「…」



『おいしい?』



「…」




斉藤は沈黙したままだ


手でつまみ、
ゆうひも味見する




『ゲロマズ!!』



「しょっからいな…ちょっとだけ…」



『うん…、砂糖と塩の分量間違えたのかな…』



ゆうひは肩を落とした



『…捨ててくる…』



「捨てんのか!?」



『だってこんなマズイの
食べさせらんないよ…』



「待て待て、オレは腹減ってんだ、捨てんな」




斉藤はゆうひが持ち上げた皿を置かせた



『こんなの、喉も通らないよ』

「いいから」




そう言って、
斉藤はパクパクと食べ進めた



ゆうひは黙ってそれを見ている











「ごちそーさん」



斉藤は皿を空にした





『次は…おいしいの作るからね…』




ゆうひの落ち込みっぷりは
半端じゃなかった



それを元気づけようと、
斉藤は必死にフォローする



「分量間違いとか、しゃーねぇじゃねぇか!!
それに、食えたし、な!?」



『ごめんねぇ…』


ゆうひは机に頭をつけた





斉藤にそう言われると、
さらに落ち込む…


あたし、ほんっとバカ…





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