刑事とJK
第32章 いざ出陣
「藤野…泰輔さん?」
「は、はい!!」
藤野は光子の前で改まった
「娘を…よろしくお願いします」
「こちらこそ…!!
真理子は、必ず幸せにします!!」
「もう幸せだよん♪」
真理子はコテッと藤野の肩に頭をつけた
斉藤は黙って机の前に座っていた
料理が全て出揃うと、
襖が開いた
源十郎はお付きの者に体を支えてもらいながら入って来て、
その後ろには花宝院千花の姿があった
「…」
マジかよ…
千花は静静と斉藤の隣に座った
斉藤の顔を見てにこりと笑う
源十郎も腰を下ろすと、
続いて光子や真理子、藤野も座った
何か前置きでもあるのかと思っていると、
源十郎は先にパクパクと食べはじめた
「泰輔も、食べよ♪」
「あ、うん。いただきます…」
藤野は料理を口にした
「…おいしい!!」
「良かった♪」
斉藤も箸を持った
すると、千花が酒を手にして
「お注ぎしましょうか?」
と言ってきた
「いや…いい」
「そうでございますか…」
少し落ち込む千花に、悪いな…とは思うが、
飲みたくない気分なものは仕方ない
特にしゃべることもなく、
斉藤は食事を済ませた
――――――――
「すごいな真理子!!
この家の風呂は温泉みたいだな!!」
ホカホカと温まって藤野は居間に入ってきた
「泰輔が喜んでくれたら真理子嬉しい♪
あたしも一緒に入りたかったけど、生理で…」
うなだれる真理子の頭に、
藤野は顔をくっつけた
「これからはずっと一緒だから…また入ろうな///」
「うん♪泰輔大好き///」
「俺だって///」
「うぜぇ」
寝転がっていた斉藤は体を起こした
「お、すまんすまん、
今日はゆうひちゃんいないから寂しいんだな」
藤野の笑い方は嫌みにしか聞こえない
「正貴もお風呂入っといで♪」
「わかってるっつの」
斉藤は着替えを持って浴場に向かった