刑事とJK
第4章 ご注文
玄関まで来ると、ゆうひは靴を履き始めた
「悪かったな…
あいつもいいやつなんだけど、
癖がワリィんだ」
『大丈夫…
…ありがと』
斉藤は驚いた顔をした
「なんだ、ありがとうって言えんじゃねぇか」
『はぁ?どういう意味よ』
斉藤は髪を上げて笑った
「なんもねーよ
あ、金払わなきゃな、いくら?」
斉藤が財布を取り出すと
ゆうひは伝票を見た
『んとー…12800円』
「マジか…」
斉藤は財布の中を覗いた
『今日公園に来なかったのは、
パーティーかなんかしてたから?』
「へ?」
『ううん、何でもない…』
ゆうひは少し俯きながら
首を横に振った
斉藤はパタンと財布を閉じると
「ちょっとすまん、足りねぇから取ってくるわ」
と、慌てて部屋に戻った