刑事とJK
第38章 明けまして
賽銭箱に五円玉を投げ入れる
そして手を合わせ、拝む
…この時って、神様を崇めるか、好きなお願いごとするのか、どうすんのかなー…?
ゆうひは疑問に思いながら、斉藤の方を見た
…願い事にしよっと///
「よし、おみくじ引きましょーか!!」
シゲはやたらと張り切っていた
「一回100円か、えーっと…」
財布の中を探る藤野を、真理子は見つめた
藤野はその視線に気づいた
「真理子の分は、もちろん俺が払うよ」
「やーん泰輔大好き~♪///」
真理子は藤野の頬にチュッとした
「あーイチャつくな、てめぇら」
鬱陶しがる斉藤に、ゆうひは視線を送る
『…』
「…払えばいいんだろ」
『わぁいっ、ありがと斉藤!!』
斉藤は自分の頬を指差した
『恥ずかしいから、
してあげなーい』
「こんにゃろ」
斉藤はゆうひを小突いた
『あたっ
ひどい!!』
「どっちが」
「じゃあ、いっせーので開けるわよ♪?
いっせーのっ…」
5人は一斉に引いたおみくじを開けた
「わっ、あたし大吉よん♪!!」
『真理子さん、あたしも大吉です!!///』
「俺は中吉か…
お、斉藤は末吉だなっ」
「うーるせぇー」
みんながワイワイと楽しんでる中、
シゲは石のように固まっていた
『シゲは何だった?』
「…大凶…」
周りは掛ける言葉がなかった
「またこうやって
今年も終わって行くんですね…ははは…」
相当ショックだったらしい…
その声に精気はなかった
「…たかがおみくじじゃねぇか、な」
「そうそう、これで人生左右されてたら
困っちまうよ!!」
「そういう時は、
結んできたらいいらしいよん♪」
みんなシゲを励ました
「…ですよね…、結んで、来ますね…」
シゲはトボトボと歩いて行った