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刑事とJK

第41章 船上の殺人事件






「…江口は?」


「あれだ」


藤野は視線を送った


その先には、
小太りな50歳くらいの男



「斉藤も行くか?」


「後ろに付いて行くわ」



藤野は頷くと、江口の近くまで寄って行った



「こんばんは、江口社長」


「…誰だい?」


「私はこういう者です」



藤野は名刺を取り出して渡した




…しまった…オレ、
名刺なんざ持ってねぇ



「…藤野製薬?」


「はい、私たちの会社では薬を取り扱っていて…
貴社には何かとお世話になっております」



「ほお」



江口は少し感心した態度を見せ、藤野と握手をした


「それはそれは…どうも、藤野さん。
それで、そちらの方は…?」



江口は斉藤を見た



…ヤベー…オレ、
何の会社の社長だ?


するとシゲが前に飛び出て来た



「私は秘書の嘉山と申します。
こちらは我社の若き社長、斉藤でございます」



お、シゲナイス!!



「どんな事業を?」


「恥ずかしながら、あまり名のない小規模会社です…
主に包装品を取り扱っております」


「どうも」


斉藤は自分から握手した


「よろしく」




――――――――――




「ゆうひさん、これもおいしそうですよ♪」


『本当っ、ひとつ頂きますわ』




なんか…


セレブになった気分



皿によそって口にする



『うまっ…おいしいですね』



「あらあらゆうひさんったら♪」



おほほほっと真理子とゆうひがセレブぶっていると、
若い男が3人ほど歩み寄ってきた












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