刑事とJK
第48章 無人島サバイバル
「…なあ」
南は窓の外を眺めながら、飛鳥に聞いた
「どうしたの?」
「この飛行機、高度下がってないか?」
「それはないって、
パリまではもっと時間かかるよ?」
「でも…雲の下まで下りてるぞ?」
「ええ?」
飛鳥も外を見た
南の言った通り、
雲が自分たちの上にある
「…ほんとだ」
藤野もこの会話を聞いて、外を見た
「…おかしいな」
藤野は立ち上がって、
操縦室に向かった
「機長さん、なんか変じゃないですか…
って、あああ!!!」
「どうした藤野?」
苦々しい顔をしたまま
藤野はこっちを向いた
「この飛行機、自動操縦されてる…!!」
「はあ?」
斉藤も操縦室の中を覗いた
しかし、そこに人の姿はない
「…マジかよ」
『自動操縦じゃダメなの?』
「もし、この飛行機の行き先がパリじゃなかったら…
誰が針路を変更すんだ?」
『え?』
「先輩、それってつまり…
この飛行機はパリに向かってないってことっすか?」
「可能性は大だ」
「そんなっ…って、うわっ!!!」
いきなりガクッと機体が傾き、急降下していく
「ヤバい!!
みんな、掴まれ!!」
「何でございますかぁ!!?」
千花はパニックになっている
『さ、斉藤っ!!』
「ゆうひ…!!」
ゆうひに手を伸ばした時、
飛行機は強い衝撃を受けた
ドオオオオオン…
飛行機は土煙を上げ、
奇跡的に不時着した