刑事とJK
第49章 有人島サバイバル
ゆうひはキノミを見つけ、
それを袋に入れた
『だいぶ食べ物集まってきたね』
「そだな、一回戻るか」
「真理子大丈夫かなー?」
3人は来た道を引き返そうとした
が、その足は止まった
上半身は裸
その肌は真っ黒
耳やら鼻やらにたくさんの装飾品をつけ
その手には鋭く尖る槍…
そんな絵に描いたような民族集団が、
3人をグルッと囲んでいた
「…冗談だろ?」
『ど…どうしよう』
すると民族集団の中から一人が、
槍をこちらに向けながら前に出てきた
〔パトトルォリスッ!!〕
「は?」
〔パトトルォリスッ!!〕
「…」
斉藤とゆうひは顔を見合わせた
パトトルォリスって何だ?
「ドゥー・ユー・スピーク・イングリッシュ?」
斉藤はジェスチャー付きで話した
〔パトトルォリスッ!!〕
すると藤野は突然、
プルプルと顔を横に振った
〔パトトルォリスッ!?〕
藤野はまだ顔を横に振る
〔…マピェット?〕
藤野は思い切り頷いた
前に出てきた一人は、
他の仲間と何やら話しはじめた
「藤野、おめぇこの言葉がわかんのか…?」
「んなわけないだろ」
二人は小声で喋った
「会って早々、"いい人ですか?"とか言うやつはまずいない…
大概"誰だ?"とか、"怪しい奴だ"って言うだろ?」
「じゃあパトトなんとかって、
"怪しい奴だ"って意味なんか…?」
「だから知らないって」
また、さっきの一人が話しかけてきた
〔ナッペロゥニャング、トゥルッパメィメィ。
ディアンチーヌ、ランプラァアトア?〕
…ええー…?
「藤野、何言ってんだあいつら…?」
「知るかよ!!」