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刑事とJK

第50章 魔物







どれくらい歩いただろう



ピーナッツは途切れることなく続いている





「やっぱ、おかしい…」



斉藤はクルッと向きを変えた




「先輩?」


「村に戻んぞ」




足を進めようとする斉藤に、
男たちは槍を向ける



〔ディアリャ、ディアリャ〕




「…」



「斉藤、あんまり勝手な行動すんな」




南が斉藤の肩に手を置く



その時、行列の流れが止まった




「…?」




南が先頭まで走って行った



そしてそこで見たもの



大きな洞窟が、
地面に掘られるように出来ていた



ピーナッツも、ここで途切れている



「…ここか」





シーザがひとりの男に何かを伝えた



すると男は、
後ろから斉藤を連れてきた





「…んだよ?」



〔Go in.(入れ)〕



危険を確かめるために、
先に斉藤を入らせようというのだ



シーザは斉藤をドンと押した





「クズみたいな王様だこと」



〔?〕




斉藤はゆっくり洞窟に足を入れていった




「斉藤、気をつけろよ…」




「てめぇに心配されちゃ、
やってらんねぇな」





中に入ると、

空気が冷えたのが分かった





ヒヤッとした何かが肌をかすめる





「…」



斉藤は息を呑んだ




洞窟はまだ奥に入れそうだ




真っ暗でよく見えないが
斉藤は足を進めた






すると、何かが落ちている



「!?」



斉藤は急いで駆け寄った



それは、
いなくなったと言われた子供だった









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