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刑事とJK

第6章 馬鹿








『ハァ、ハァ、…
一体どこまで行っちゃったんだよ…?』


ゆうひは斉藤を見失った

おまけに迷路のような分かれ道に差し掛かり
こっちが迷子になってしまいそうだった




『ああもう!!!』



自分の直感を信じ、
真ん中の道を進んだ



光が届かずどんどん暗くなっていく


『ほんとこっちであってんの…?』




ずっとまっすぐ進んで行くと、
叫び声が聞こえた


『…!!』


ゆうひは走った





細い道を突き進み、
そして斉藤の姿を見つけた




回りにはヘロヘロになった少年たち…

この前の、エアガンを持ったやつらだった




しかし斉藤の足元も
フラフラしていた






少年のうちの一人が斉藤に殴り掛かるが、
斉藤はそれをかわし、足を引っかけ倒す


しかしその一瞬にまた別のひとりが、
鉄パイプで斉藤の背中に一撃を食らわした


「ぐあっ!!」


『!!!』


よろけた斉藤の、
今度は頭に棒が振り下ろされ


血が飛び散る





『やだあ、斉藤!!!!』



その声に斉藤は振り向いた


「…ゆうひ?」



またひとりが
斉藤に襲い掛かる




『ダメ!!!』



斉藤はそいつの腕を掴み、
腹に思い切り拳を入れた


少年は白目を向いてその場に倒れ込んだ



他に襲ってきた奴らも同じように、
腹にパンチを入れて気絶させた





斉藤は全員が倒れたあと、
へたへたと座り込み、壁にもたれた



『斉藤…!!』



ゆうひは急いで斉藤のもとに駆け寄った






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