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刑事とJK

第51章 さよなら







「藤野…」





「おうどうした?
お前から訪ねて来るなんて
珍しいじゃないか」



藤野は斉藤の分の椅子を出そうとした






「いや、いい
すぐ終わっからよ」



斉藤はそう言うと、
藤野の隣に来た



そしてぐっと手を突き出した






「なんだ?」





「手出せ」



藤野はわけもわからず手を出す


その手を取って、
斉藤は握手した



「うわわわっ
突然なんだよ気持ち悪い…」



藤野は手を引っ込めた




「おめぇには…
ほんと世話になったからな」




真面目な顔で答える斉藤…




「…何か、あったのか?」



「何もねぇよ、じゃあな」




そして斉藤は部屋を後にした






「…何もないわけがない」





藤野は肘を置いてため息をついた






――――――――――





こうやって一通り、
皆に挨拶を済ませておいた



自分の異動については
何も伝えないまま…






あとひとり…




大事な奴が残ってたな
















『…もう暗くなってきたね
そろそろ帰ろうかな』



ゆうひはベンチから立ち上がった

しかし、斉藤はその腕を掴んだ





『?』



「もうちょっと…一緒にいねぇか?」




『はあ?///』




「頼む…」





いつもと、ずいぶん態度が違うなぁ




『寂しがり。
じゃあ今日は斉藤ん家泊まろっかな?///』




「ああ…」






えらく素直



まぁいいけどね












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