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刑事とJK

第54章 結婚式






そして結婚式当日



結婚式場には、
たくさんの人が集まった




『ちょっと斉藤、ネクタイ曲がってる』



「普段してねぇんだから
しょうがねぇだろ」



ゆうひが斉藤のネクタイを直している間、
斉藤は少し顔を上げていた



『もう…普段から
だらし無いってことじゃん』



ぐっ


ぐいっ



「ぐえっ!!!」


『あ、ごめん!!
締めすぎた、あはは』



「げほっ、あははじゃねぇよ!!
殺す気かコラ!!」



斉藤は首を押さえて
むせながら言った




「それにしても、藤野さんが結婚とかビックリっすね」



シゲが衿元を直しながら来た




『あれ、千花ちゃんは来てないの?』



「うん、なんかお花の教室が忙しいみたい…」



シゲは若干しょんぼりした




「俺も、飛鳥は連れてきてないぞ?」


と、南が話に入ってきた



『え!?
一緒にあの島で生き抜いた仲なのに…!!』



「あー、そんなこともあったな」


南は手を叩いた




とりあえず、刑事課の人間はほとんど出席していた



藤野に人望があるのがよくわかる






「立ち話もなんだし、中入りましょうか」


シゲが先頭をきって歩いていくと
ゆうひたちも、後から歩いて入った




中はとても落ち着いた雰囲気で、
たくさんのテーブルが並んでいる



『あれ?
結婚式だよね?』




「なんか、結婚披露宴とまぜこぜでやるらしいぞ?」



『へーえ』



と、その時
斉藤の表情が曇った



続けて、プイッと後ろを向いた




『…どうしたの?』



「…」



ゆうひも気になって後ろを振り向いた








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