刑事とJK
第59章 裏切り
斉藤は足音を立てないよう、階段を下りた
そっと覗くと、複数の男たちが、それぞれ手にナイフや銃を持って
階下の人間を縛ったりしていた
「…」
その時、その内の3人が
階段へ向かって来るのが見えた
斉藤は急いで階段を駆け上がり、壁際に身を隠した
斉藤には気づかず、上ってきた奴らは奥へ進んで行った
「なんだお前ら…!?」
刑事のひとりが、男たちと取っ組み合いになった
しかし相手は3人
ひとりでは敵わず、押さえられてしまった
「…」
助けるべき
わかってはいるが、まずは中島にこのことを伝えるため、
相手に見つからないように中島の元へ向かった
刑事課室長室へ向かうと、内窓から部屋の中が見えた
――――!!
すでに室長室には犯人が入っていて、
中島がナイフで脅されているのが見えた
…だめだ
斉藤は引き返し、ひとまずトイレへ向かい
天井の枠を外し、天井裏に上った
「まずは敵情視察ってか?」
斉藤は小型ライトを取り出し、
天井裏を進んでいった