刑事とJK
第64章 新婚旅行
バスの中には、すでに2組の新婚さんが乗っていた
「どうも」と、お互いに軽く会釈する
斉藤とゆうひが前の方の座席に座ると
さっきの陽気なおじさんがバスに乗ってきた
「皆さん、本日は"ゴー・バカンス"にお越しいただき
ありがとうございま~す!!
皆さんの新婚旅行中のガイドをさせていただきます、
トムです、よろしくお願いしま~す!!」
日本人の、トムおじさん…
おもろい…
ゆうひは地味にツボに入った
パラパラと拍手がなる
「今日はこれからポートに向かいま~す、
そこからお待ちかね、
南の島の"ドリーム・ランド"へ船で直行!!」
『あれ?ハワイじゃないの?』
ゆうひは斉藤に耳打ちした
「…ハワイだと思ってたんだけどな…
違うみたいだ」
そんな二人の会話を耳にしたトムは、
こう付け加えた
「ハワイ行きは天候が悪すぎますー、
ご了承くださーい」
…がっくり
ハワイじゃないのかぁ…
ドリーム・ランドって、
ネーミングべたすぎない?
トムは話を進めた
「今回の旅行の参加者は3ペアの計6名!!
皆さん仲良くいきましょうね~」
そしてバスは出発した
――――――――――
それから1時間ほどして、今度は港に着いた
バスを降りると、次は船に乗り込む
『海きれい!!』
船が出港すると、
ゆうひは甲板に出てはしゃぎ始めた
確かに、日本の海よりも透明感があり、
かなり深くまで水の底が見える
「すっげえな」
『うん、めちゃめちゃ素敵…///』
ゆうひはその景色にうっとりとした