刑事とJK
第11章 やっぱり好き
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腕時計を確認する
「9時…過ぎたな…」
辺りは真っ暗で、
公園にはもう誰もいない
明かりは均一にならんだ電灯くらいしかなかった
「来ねぇのかよ…」
頭を落とす
もう待ってたところで
何も変わらないのか
…そうなのかもしれない
『斉藤…』
顔を上げると、
目の前にはゆうひが立っていた
斉藤は目をパチクリさせる
『…ずっと、待っててくれたの?』
「…まぁな」
『どうして?』
「待ってるっつっただろ、男に二言はねえ」
『…』
ダメ…
やっぱりあたし、斉藤のことが好き…
あんたが津森さんとキスしようと、
津森さんのことを好きであろうと
あたしはあんたが好きだ
斉藤はクスッと笑った
『な、何よ…///』
「結局お前は来たじゃねぇか、
女には二言はあんだな」
『うぅるさい!!!
じゃあ来なきゃよかった、ああ損した!!
じゃあね、帰る!!』
方向を変えて歩き出したゆうひを
斉藤は後ろから抱きしめた
『斉藤っ…///』
「…腹減った」
『はぁ?』
「動けねぇ…」
『何も食べてないの?』
「うん」
何が"うん"よ!!
かわいいじゃんか馬鹿!!
「朝に握り飯食って…それからはなんも…」
『ご飯、食べに来る?』
「いいのか!?」
斉藤は肩に手を置き、顔を上げた
『なんか作りすぎちゃったから…
あたしの家までお腹もつ?』
「頑張るわ」
二人は並んで
ゆうひの家まで歩いた