テキストサイズ

刑事とJK

第86章 僕のもんだ、いや、俺のもんだ





―――――――――――



「何いらいらしてるんだ、南?」


「…いらいらもするさ」





南は踏み付けるように階段を上っていく


二人は今、食堂へ向かっているところであった



藤野はフゥッと息を吐いた





「…小泉のことか?」



「当たり前だ」






愛していた女、弥生を殺した男がいた


しかし、その男が斉藤と共に行動していたのだ…


斉藤だって、小泉を心底憎んでいるはずだ


それが…どうして…






「斉藤は…小泉に情でも湧いたのか?
だとしたら刑事失格だ」




南は冷たく言い放った





「…」



そう言うお前は、少々情に流されすぎだ…




こう思ったが、藤野は口に出さないでおいた




階段を上りきると食堂に着いた




オシャレな飲食店や、たくさんのテーブルが並んでいる




二人は慎重に足を進めた





ガタンッ


「!!??」


何やら物音がした




ゆっくりと角を曲がると…―――







ストーリーメニュー

TOPTOPへ