All Arounder
第15章 Jealous
女遊びなんてのは
まあ日課だった
街中で声さえかけりゃー、すぐに釣れて
夜は楽しんで
翌朝にはバイバイ
再会した日には、もう
「はじめまして」だった
所詮そんなもんだ
男女の仲なんて、最終的にはそれだけなんだ
女なんて
腐るほどいるし
この、今俺の腕の中にいる女だって
例外ではなかった
最初だけは…
「ごめ…やっぱり、つけてくるんじゃなかったよな…」
このお嬢さんも、言ってしまえばただの女だ
人よりは綺麗で可愛いけど
ただの女であることに変わりはない
『退斗…』
なのに…
何で俺こんな…
抱きしめちゃったりしてんだ?
「困っちまうよなー…姫ちゃん意外と…デリケートなんだからよぉ」
体はもちろん
欲しい
『…///』
姫の手が井上の腕を受け入れるように
優しく触れた
でもなんか…
体よりも
姫ちゃんが欲しい…