All Arounder
第16章 Honest Feelings
「それでこそお前さんだ」
「まあな、…んじゃそろそろ帰るわ」
井上は"ガーランド"の入った鞄を背負って立った
「"ガーランド"より、もっと最新機種を使わんのか?」
「こいつが1番しっくり来るんだよ」
井上はそう言い残すと、部屋を出て行った
俺らしい…か
言ってくれんじゃねーかよ、鉄ジイ
カランカラン
「おはよっす」
日が出て辺りがほのかに温かくなると、酒場の扉を開けるのだ
「おはよう退斗」
「井上遅刻だ」
そこにはマスターも大志もいて…
「おはよう姫ちゃん」
『…おはよう///』
姫ちゃんもいて…
「よっしゃ、マスター酒出してくれー」
「はいはい」
「お前…朝っぱらから飲むんじゃねぇよ」
とりあえず言えることは
この場所が、居心地よくって仕方ねーってことだ