All Arounder
第25章 Dharma Doll Appears
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「どうぞお掛けください」
大志が女を椅子に座るように促したので
女はそばにあった椅子に腰を下ろした
「…」
井上は椅子を心配げに見つめた
…ミシミシ言ってらー…
"苦しいよ、脚が折れちゃう"って椅子の気持ちがひしひしと伝わってきやがる…
大志と井上も椅子に腰を下ろし、本題に入った
「こんにちは、今回は一体どういった依頼でしょうか?」
「えっと…率直に言うなら、好きな人に告白したいんです…」
女は照れ臭そうに俯いた
「へえ、それで?」
「…イマイチ自分に自信がなくて…彼に会うのも恥ずかしいんで、どうしたらいいでしょうか?」
井上は女を上から下まで眺めた
…そりゃーこんだけ大木を積み重ねたような体形じゃー、自信もなくなるわな
「ほら…あたしって顔中ニキビ面でしょ…?」
そっち!!?
「だから、このニキビを何とかしたいんです…」
「…」
井上はちらりと大志を見てみた
た、大志!!
営業スマイル消えてんぞ!?
井上の視線に気づいた大志は、またニコッと笑って言った
「顔のニキビを何とかしたいなら、プロア〇ティブでも試してみてはどうですか?」
「んー…あんまり使いたくないんですよ、お金もったいないし…」
「へ…え」
また大志の顔から笑顔が消えた