All Arounder
第25章 Dharma Doll Appears
「ちょっとは痩せる努力でもしやがれ」
『大志…』
「何よ何よ!!世の中結局見かけが1番ってこと!?
信じられない、あんた最低よ!!」
そう言い切っただるまを、大志は睨みつけた
「勘違いすんなよ」
「え…?」
「てめぇそれ以上太ってみやがれ
膝に負担が掛かりすぎて、そのうち壊すぞ?」
だるまは自分の体形を改めて見つめた
「そ…そんなこと…ならないわよ」
「んなこと勝手に思っときゃあいい。オレは忠告しただけだ」
「…」
だるまは黙り込んだ
姫も井上も、だるまの次の言葉を待つ
「…名前…大志だっけ?」
「ああ」
大志が答えると、だるまは綺麗になった頬を真っ赤にした
「あたしのこと…心配してくれたんだ…///
…惚れたわ///」
「…」
は?
「決めた、あたし大志と付き合うわ
だから付き合いなさい」
「…やだ」
「いいえ、もう逃がさない…!!」
大志はクルッと向きを変えると、全速力で走り出した
「ま…待ちなさい、あたしの大志ぃい!!!!」
だるまは地響きを立てながら大志を追い掛けていった
「…走り速いな…」
『あの調子ならいい運動になるね』
井上は姫の顔を覗いた
「…帰るかー?」
『うん。あ、ついでにケーキ食べたい』
「食うかっ、やったー姫ちゃんとデート///
手ぇ繋いでもいい?」
『だめ』
「けーち…」
こうしてだるまの告白大作戦は幕を閉じた─────