All Arounder
第44章 Is There No Love?
いや
たとえ井上が"自分"を見ていてくれなくても
我慢しなければいけない
今はただ
目の前の愛しい人を、満足させてあげるためだけに…
「顔…エロいじゃんよ…すげーそそる///」
「っ…///」
井上は入れていた指を抜き、ねだるように言ってきた
「…入れたい…///」
つまり
そういうことだ
「う…うん///」
断ってはいけない
自分が言い出したこと
引き返せない
満足させてあげたい…
井上はズボンを下ろした
初めて見る男のものに、思わず息を飲む
「…ぅ///」
先が入口に触れた
充分に濡らすと、ゆっくりと入れていった
「ぃいっあぐぅ!!///」
想像を絶する痛みに、悲鳴を上げたくなる
しかし隣の部屋には大志と姫がいるのだ
大声など出せない
「はっ…きつ…///」
「ぃたいっ退斗、やめ…!!///」
「ぁ…葵ってよー…///」
やっと名前を呼んでもらえたことに
一瞬痛みを忘れてしまうほど喜んでしまった
その時だけは
井上は"自分"を女としてではなく、葵として見ていてくれるからだ
「初めてか…?///」
「~…///」
しかしやはり、痛いものは痛い
葵は何も口に出来ないまま、コクコクと頷いた
「そっか…」
しかし井上は、またもう少し奥へ挿してきた
「ラッキー…///」
「…」
その一言は
葵を簡単に
崩してしまえた