All Arounder
第48章 I Want To See…
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心地好い朝を迎えた
目覚めて早速目についたのが、姫の頭
「…///」
狭い布団に二人でいること
何も窮屈ではない
むしろ、幸せだった
軽くその頭にキスをし、大志は体を起こした
部屋の隅に置いてあった、ペットボトルに入った水を一口飲み
気持ちよさそうに眠る姫を、ぼんやり眺める
『…んー…』
姫は目を擦りながら、こっちを見た
まだ相当眠たそうで、その目はしばしばとしている
『おはよぉ大志…』
「おはよ」
むにゃむにゃと布団に顔を擦り付ける様子は
まるで犬か猫のようだ
「よく眠れた?」
『ううん…眠い』
正直に答える姫に、大志は苦笑する
「服着て…、とりあえず井上たちの部屋に戻るか」
『ふぁぃ…』
姫は床に散らばっていた服を寄せ集め
用意しておいた服に着替え始めた