All Arounder
第50章 Difference In Age
「…顔上げて…」
抱き着いてきた美空の肩に
そっと手を添える
「…何でですか?」
俺の服に顔を埋めたまま、美空は言った
「キスしたいから…」
「…」
何も返事がないまま
美空はさらに顔を埋めた
「いや?」
「…はずか…ぃ…///」
よく口も動かせないで
もごもごと喋られると
吹き出してしまいそうになる
「やっぱり、おじさんは嫌か」
「そういう意味じゃ…!!///」
読めてた
きっと君なら
顔を上げてくれると思ってたから
俺はすぐに
その可愛らしい唇に
キスを落とした
年など、関係ない
とは
きっとこのことなんだな…
好きだから好き
愛しいから愛しい
相手が例え誰であれ
その気持ちは
折れない
「おい、また小泉のやついねーじゃねーか!!」
『え~小泉さんよく消えるねー…』
「きっとどっかで野垂れ死んでんねや」
「…なんか、騒がしいね」
小泉は美空の肩に手を置いたまま、
本堂の方へ顔を向けた
「ご飯、食べ終わったみたいで…」
しゃべりかけたところを、人差し指で止められる
「敬語なんて、なし。
そんで俺のこと、名前で呼んで…?」
「…名前…何でしたっけ?」
小泉は苦笑した