2人乗り
第1章 ふざけてんの?
「えっ・・・
あ・・んっと・・・
じゃ、じゃあ
キスとか
じゃなくて…
手、つなぐとこから……
そっからはじめよ?」
「マジ?いいの?
やった~~!
うん!
手、つなぐとこからな!!
わかった!
ほんとは
キスからにしたいけど
手、つなぐので
俺、我慢するっ!!」
「直希のバカ!」
直希は
私の右手に
照れくさそうに
ゆっくり触れて
私の手をそっと握り
直希の上着のポケットに
大事そうにしまった
満足そうに微笑み
神社の木を見上げる直希は
とても幸せそうな
今まで見た事のない
顔をしていた…