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出会いの海岸

第1章 出会い

美幸「わかんない。サンタ見たら、昔のこと思い出したのかな」
サンタ「なんや結局、拉致して父親っていうパターンか。ちなみに、お前のお母さんの名前はなんや」
美幸「大竹忍」
サンタ「アホ、それやったら、本当の娘や」
美幸「中山美里」
サンタ「しらんな。これではっきりしたろ」
涼子「でも、すべての女性の名前なんか覚えてるんですか」
サンタ「そりゃ、だいたい覚えてるわ」
涼子「だいたいでしょ。ということは、可能性がゼロってことじゃないみたい」
サンタ「ないみたいじゃないよ。ゼロなんだよ。普通に考えろ。そんな話あるわけないやろ」
有香「会社に電話したんですか」
サンタ「ああ、そうや。忘れてたわ。電池はどこにあるんや」
美幸「ダッシュボードのなか」
サンタ「本当、お前ら。しょうもないやつらやな。ちゃんと探しとけよ、車のキー」
そういって、サンタは車まで戻っていった。
有香「なんだ美幸、もう完全にてなづけちゃったんじゃない」
美幸「そうかな。悪い人じゃないよ」
有香「じゃあ、もう切り上げようよ」
美幸「うん、もう少しいいじゃない。ねえ、涼子カニ食べたいんでしょ」
涼子「別に食べたいって訳でもないけど、いいよ別にカニぐらい食べても」
美幸「じゃあ、そうしようよ」

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