性教育学校
第28章 距離
「あのねみなみ」
莉乃は
また話し出した
「確かに一年生の頃は
色々あったよ?
でも、渓人はみなみと出会ってから
ほんとに変わっていった。
すごく毎日が楽しそうで幸せそうで…
一年生の頃にはなかった顔してるんだよ」
莉乃の優しい口調に
気持ちが落ち着いた
「二人なら大丈夫
渓人はそんな悪い奴じゃないって
みなみが一番わかってるんじゃない?」
うん…分かってる
渓人はほんとに優しくて
嘘とか付かなくて…
大好きな大好きな渓人
「行きな?みなみ
この授業が終わったら
どんなに怖くても
絶対絶対大丈夫だよ
自分の思い伝えてきな?」
声には出せなかったけど
あたしは何度も何度も
大きく頷いた
ありがとう…莉乃