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性教育学校

第29章 本当の愛



「渓人…ちょっといい?」

あたしは教室に戻り
渓人を呼んで人気のない所に行った



「倒れたんだよな、もう大丈夫なの?」

「うん、平気」


これだけの会話なのに
すごく久しぶりだった


「あたしの話…
聞いてくれるかな…」


どんな結末でも
あたしは後悔しない…
自分で決めたことだから


「少しだけど…
渓人と保健室の先生の事聞いた」

渓人は少し反応した


「詳しくは知らない
何があったのか…とか全然…

でも
あたしを探して保健室に来てくれた日。
渓人の頭の中は先生でいっぱいだったよね」



自然と
悲しくもなく
気持ちも伝えられていた


「それから
渓人はあたしから離れた…
あたし、理由が全く分かんなかった
今でも…全然分からない」

渓人は黙ったまま
あたしの話を聞いている


「毎日がすごく辛くなった…
あたしは今でも、渓人が好きだから…

でも、これからも
こんな感じでギクシャクするなら…
あたしは耐えられない」


渓人は少しずつ
顔を上げた







「別れよ…?」


悩んで悩んで決めた
渓人の心の中に先生がいる限り
あたしは辛いまま

別れた方が
どっちの為にもなる………って

大好きだから…
大好きだから、幸せになってほしい…


これが本当に愛してるって
事だよね………?





「大好きだよ…渓人…っ」


あたしは
渓人に背を向けた

大好きな人の目には
あたしは笑顔で写ってたかな…

笑顔で最後まで言えて
よかったぁ…………


ようやく
あたしの目から
大量の涙が溢れ出た…


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