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性教育学校

第44章 最終章




「莉乃たちも喜ぶね♪
渓人が帰ってきて♪」

二人で手を繋ぎ
ゆっくり歩いていた


「ほんとはね?
二人も来る予定だったのに
いきなりあたし一人で行きなっ
って言われたの。
絶対二人も迎え行きたかったくせに♪」


でも、二人には少し感謝してた
こーして手を繋いで
二人だけで話せて
すごい幸せだから


「渓人はほんとに
みんなに愛されてるね~

ってさっきから聞いてる?」


黙ってばっかりで
渓人はあんまり喋ってなかった


「聞いてるよ」

「あたしばっかり…喋ってる」


なんか様子が変だった


「…なんか、懐かしくて。
やっぱここが一番落ち着く」


渓人はあたしを引っ張り
自分に引き寄せた


「渓人…ほんとにあたしが好きなんだね♪」


らしくない渓人に対抗して
あたしはSになってみた


「…ほんとだよな」

素直な渓人に
なんだか言い返せなくなった




「あたし、ずっと指輪とらなかったよ」


「取ったら怒ってたわ」


「渓人も取らなかった?」


「あたりまえ」


愛しい。
長くキスしても
抱き締めあっても
全然物足りない



「ねえ…」

「ん?」

「逢わなかった5ヶ月間分
いっぱい愛してね?」

「……誘ってんの?」

「…うん」

「後で後悔してもしらねえから。」


渓人はあたしから離れて
歩き出した

あたしは
笑顔で渓人を追いかけた




…幸せって
どんなに些細なことでも
大きなことでも
平等に大きい。


この先も
ずっと幸せがありますよーに。


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