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18歳はじめてのTSUTAYA【男子高時代の日記】

 
 今日18歳の誕生日を迎えた俺は、ツタヤに来ていた……


 『ピンクの暖簾』を前にして……高鳴る鼓動……


 呼吸を整えると……その一歩を踏み出——








 ——さずに、回れ右。レジを見たら女の店員だった。しかも同い年くらい。しかも可愛らしい。


 そこにAVを持ってくのも、それはそれで興奮するシチュエーションだったけど何かやめといた。別に恥ずかしかったとかそういう訳じゃないからな。


 ……。


 ごめん、うそ、ちょっと恥ずかしかった。




 仕方なく、いつもの海外官能ラブストーリーコーナーへ向かう。ピンクの暖簾を潜らなくても、それなりに満足できる所はあるんだ。


『スパ淫ダーマン』『セッ●スメン』『密林ガール』


 金が掛かってるんだか掛かってないんだか解らないようなタイトルが並ぶ。これぞ暖簾の外側クオリティ。


 前者の2つは以前借りたことがあったので今回は、タイトル的にもパッケージ的にもエロビデと気付かれ無さそうな『密林ガール』を借りる。別に店員さんに見られるのが恥ずかしかった訳じゃ無いけど。


 レジへ持ってくと「レンタルは一週間ですかっ?」「割り引き券は使いますっ?」先の可愛らしい店員の可愛らしい応対が待っていた。


 俺は割り引き券の束から一枚を切り取って渡し「一週間でお願いしますどや。一枚使いますどや」店を出た、どや。




 そして、ついさっき『密林ガール』を見終わった。


 パッケージの金髪美人が出てこないわ……主役の密林ガール、欧陽菲菲っぽいわ……散々な内容だった。


 でもま、これであの可愛らしい店員の可愛らしい笑顔を守れたなら本望だ、どや。また会える一週間後が楽しみだなあ、どや。


 見終わった駄作を鞄に詰め込みながら、そんなことを考える。すると、ふとレンタル割り引き券の束に目が行った。




 キリトリ線のあいだに……陰毛がはさまっている。




 ……。


 ききき、きっと、可愛らしい店員の可愛らしいイタズラだな。そうだよそうに違いねえよなっ。


 けして俺のとかじゃねえよなっ……多分。




 野郎のウェービーな毛の挟まった紙片を渡されても尚、笑顔の対応をしたあの店員。


 次もあの店員がレジなら、AVも借りられる気がした←






 ……。


 いや、やっぱ無理か←
 

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