やぶさか。さんの作者ニュース

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夜空のバカップルに嫉妬して話す、俺の数少ない恋愛話③


①:http://otona-novel.jp/viewuser/newsdetail/22892/?guid=ON
②:http://otona-novel.jp/viewuser/newsdetail/22893/?guid=ON

↑の続き。ラスト。






 ラブレターを書いたのは、その二年後だった。あ? ふつう越してから二年も経ってから告白何かしねーよ、だと? うるせえ、転校先でもこの姉妹のことを忘れられなかったんだよ。


 小5になってから、小3まで過ごした田舎の爺さんの家を訪れた。綺麗な挿し絵の載ったカレンダーを見ながら『あれから2年かぁ〜』なんて干渉に慕っていたところ、突然告白することを思い付いた。




 爺さんの部屋からくすねてきた何の洒落っ気もない茶封筒に、ドヤ……さっきから見つめていたカレンダーから綺麗な挿し絵を切り取り、ドヤ……そこに想いを綴った!


 そして、それを姉妹に直接渡――すことはなくドヤ!


 姉妹の家のポストに入れ――ることもせずドヤ!


 姉妹の家の近所に住む友人に、渡してもらった!




 ……。


 いま思えば……顔合わせなくなって二年も経ったあと何の前触れもなく、封筒も手紙も質を選ばず、


 本人に渡すどころかポストに入れるどころか、友人に渡してもらうとかしてなければ、


 しかも……その更に二年後の中1になってから結果を聞きに行くとか、してなければ——


『友達としてなら…』


 ——という“人を振るときの台詞ランキング"と言うランクがあれば、間違いなくトップ3には食い込んでくるであろう台詞を聞かずに済んだのかもしれない……。




 ※ちなみに小4のとき書いたラブレターに姉妹のどちらの名前を書いたのかは未だに思い出せない(極度に緊張していたため)。そして中1のとき俺を振ったのが姉妹のどちらなのかも思い出せない(振られたショックで瞼のプールで目をクロールさせていたため)。


 ただ今こうして文章にしてみて分かったのだが、告白した相手は恐らく……




 まあ、いっか。


 俺の短冊には『今度また会えたら「オラと友達からはじめましょう」って言えますように』と書いておこう。オラ←






※以上。10代の時分の10代の自分への、青臭いアホ臭いラブレターでした(笑)。

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