やぶさか。さんの作者ニュース
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心の空席以外は皆、満席?
『辛いな?』って一言さえ言って貰えれば、それで、もう充分なんだけどなあ。
かと言って自分からは「辛インダヨ助ケテヨ」とは言い出せない、そんなプライドが憎い。
中学の頃の話。林間学校のバスの中。
隣の席の幼馴染みが通路を挟んで向かい側の知人と意気投合して、あげくその人の補助席に座り出し、隣席が空席になってしまった事がある。
そのときも「おれトモ話シテヨ寂シイヨ」とは言い出せなかった。
右側の空席と、時折こちらに向けぎこちない表情を浮かべてくる知人の気遣いには一切目もくれず、何食わぬ表情を作り、窓際に頬杖をついて外の景色を眺めていた。
……左目に、文字通り目一杯の涙を浮かべながら。
それを流してしまっては、窓ガラス越しの幼馴染みや知人に見えてしまうかも知れないと思い……頬杖の角度を調整しながら。
その後、幼馴染みとは一切口を聞いていない。連絡先も全て変えてやった。
あーあ、なんでこういつも素直にSOS信号が出せないんだろう。やだなあ自分のプライド。
気付いて貰いたい癖して、それを素直に出せない。感情表現が下手糞なんだろうなあ。
だから今もこうして、たったひとりで、実家の田舎の夏祭りに来ているんだろうなあ。
もしかしたら幼馴染みや昔の友達に会うかも知れない。会ったら声掛けてくれるかも知れない。
そんな期待を胸に、しかし「自分からは決して声を掛けてやるもんか」とも思っているプライド!
そして「わざわざ東京から来てやったんだぞ」「お前らみたいな田舎モンが、簡単に声を掛けられる相手だと思うなよ」と、わざわざめかしこんで来るプライドっ!
更には「(そうは言ってもめかしこみ方、甘いかな…)」と思い込み未だ爺さまの家を出られずに居て、グダグダと長ったらしい駄文を書いて現実逃避をしている、このプライドっッ!!
……。
一生モンだね、これ(笑)。治りそうに無いね、これ(笑)。
まだまだ心の空席の埋まる予定は、ございませんでしたとさァー★←
※前回の作者ニュースの続きについては、またいずれ。『俺の妹がこんなケータイ小説になるわけがない』は一旦更新を停止致します。その理由についても前回の続きより書かせて頂きやっすm(_ _)m
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