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女の「好き」は信用ならない【男子高時代の日記】②

 
①(http://otona-novel.jp/viewuser/newsdetail/22351/?guid=ON)の続き……




女店員「好き♪」


 見るな……見るな……こっちを見るな。これ以上見られたら俺の欲望が、(セ)石に――


 って……アレ? いまこの娘、なんつった……?


 「好き」っつった? え、誰を? 俺を? なんで? まじで?


俺「は?」


 突然の告白に戸惑いを隠せない俺。一番最初に頭に浮かんだその言葉を、そのまま声に出していた。




女店員「何歳?」


俺「高3の18歳ですけど…」


女店員「えーっ、じゃあ同い年だね♪」


 なんだ? なんだ? なにが始まるというんだ? 高校生特有の受験タルいやら、あの先生ムカつくやらのトーク?


 ようし、そのトークテーマなら簡単だ! 中学のときイケてなくて高校入ってもまだイケてない芸人なめんな! すぐに面白トークを引き出して――


女店員「実はわたし去年までアメリカに居てー、こっち来んのとか久々で言葉とかちょお滅茶苦茶なんだけどー」


 しかしこちらが話すよりも前に、トークテーマそのものが、アメリカントーク通称アメトークにすり替えられていた。


女店員「向こうでもマックでバイトしてたんだけどー、向こうのが全然ポテトとか安くてー」


 なんだ? 今度は、なんだ? このままアメトークを広げればいいのか?


 それならば任せろ! これでも3歳までアメリカに住んでた、なんちゃって帰国子女だ! アメリカ上がり決死隊なめるなよう! さあさあ面白トークを――


女店員「あでも日本のスポーツはすごい尊敬しててー、こないだのナデシコジャパンとか凄かったよねー」


 しかしこちらが話すよりも前に、トークテーマ自体が、澤トーク通称サルトークにすり替えられていた……。




(※③に続く)

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