やぶさか。さんの作者ニュース
夜空のバカップルに嫉妬して話す、俺の数少ない(笑うな)恋愛話
(男子高時代の日記。昔の僕ちゃんは何でこんなツンデレな文体を選んでるんだろう……こっ恥ずかしい)
保育園からもらったという笹の葉には、妹たちの短冊が飾られていた。
二女(6歳)の短冊『めちゃもていんちょになれますように』
http://www.fastpic.jp/images.php?file=9287399510.jpg
黒いクレヨンで殴り書きされたそれを訳すと、"めちゃモテ委員長になれますように"と読めるらしい。
三女(4歳)の短冊『○△※♪☆……』
http://www.fastpic.jp/images.php?file=7604962042.jpg
赤クレヨン、青クレヨン、黄クレヨンで殴り書きされたそれは俺には訳せそうにない。きっと新種のミステリーサークルかなんかだろう。
ちなみに、ミステリーサークルのとなりにくくられていた短冊には『おおきくなったらプリキュアになりたいです』、と保育園の先生による三女の願いごとの意訳が書かれていた。
さてさて、今年も七夕がやってきた。
夜空の向こうじゃ、織り卑雌豚とシコ星のバカップルが、天の川をベッドにした年に一度の合体パーティー開催しているとこだろう。
だが生憎、一日中ふり続いた雨のお陰で発生した雲のモザイクが、おまえらのパーティーなんか覆い隠してくれている。ざまあ見ろ。
夜空のバカップルに嫉妬して俺の数少ない(うるせえな、笑うなよ)恋愛話を挙げるなら……
そうだな、じゃあ人生はじめての告白をした相手の話をしよう。
とは言ったものの、俺ははじめて告白した相手のことを覚えていない。
何故ならはじめて好きになった相手それは、双子だったからだ。小3まで同じクラスだったその2人は、性格、容姿、名前までも全てが似通っていた。だからどちらに告白したのかを未だ思い出せない。
どちらとも容姿端麗! 成績優秀! 田舎の祖父母によって育てられた影響で、自分のことを『オラ』と呼ぶ一卵性双生児!
……。
いや、笑うなよ。そこがいいんだよ。美人で頭もいいが、その一人称のおかげでとっつき安くなり、男子からも女子からも人気があったんだよ。オラ。
(②に続く)
[関連小説リンク]
俺の妹はこんなに可愛い。 連載中
5歳と8歳と10歳の妹たちについての短篇集です♪[※妹の写真は悪用禁止]