
早暁に洩れる話し声…
ひとり語りにも似ながら言葉の向こうにケンタロウを感じることのできる巧みな筆致!
美弥子さんの背中を見つめるように耳を澄ませて読んでいました
それは居合わせた萌とのシンクロとなり、霧のかかった彼女の記憶が幾つかの言葉に響くさまに震えます
そして闇が濃くなるほどにめくるめく二人の夜が狂おしく胸に甦るなか、物語を紡ぐとは一枚の布を織り上げるようなものかもしれないと改めて感じていました
たての糸は柊と萌の甘く激しい愛、横糸に数々の障壁と謎
手紙が過去と現在を繋げ謎が明かされようとしている今、たて糸がたわむことなく織られるよう祈るばかりです
更新ありがとうございます!