With the king…
121
シグマは湯浴みを済ませ
厩室(キュウシツ)着に着替えると
中庭に面した廊下を歩く
今宵は月の光が薄雲に遮られて
噴水や手入れされた花々も
ひっそりと身を隠しているよう思えた。
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◆王と侍女◆
シグマは中庭に下りて、
火照った身体に夜風を受けた。
冷んやりと心地良い
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sigma⚔
酒持って来りゃよかった
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侍女
旦那様…コレを
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浴場でシグマに厩室着を着させた侍女が
酒瓶を両腕に抱えるようにして持って来た。
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sigma⚔
おぉ!
気が効くオンナだな
しかも、ラムをチョイスするとは
オレの事よく分かってんじゃねぇか
感心
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シグマは酒瓶を受け取ると
コルクを歯で抜き取り
のどを鳴らして豪快に飲んだ
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侍女
あ、ありがとう…ご、ござ…失礼します!
129
sigma⚔
ちょっと待て
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シグマは乱暴に侍女のウデを掴み上げた。
ヒィッ
っと、怯えた声をあげた侍女は
失礼な態度に恐縮して
もう片方の手で自分の口をふさいだ
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