テキストサイズ

おうさまの金曜日

81

viernes

ヒェ〜〜〜
ぜんぜん帰れない〜もぅ泣きそう…

82

小一時間は経過しただろうか…ビアルネスは同じところをグルグル回っている。寒くなってきたし、お腹も減ってきたし、足は冷たくなって痛いし…途方に暮れていた

83

viernes

お腹すいた…さむい…足痛い…おじさま、助けてぇ…

84

気がつくと、螺旋階段に戻って来ていた。このまま帰れないような気がしてクラクラしていた。さらにビアルネスは空腹と寒さで疲れ切っていた。

85

viernes

あの人まだいるかしら…怖いけど、帰り方聞いてみようかな…今度こそヤラレちゃうかも…どうしよう

86

ついに厩室の扉の前まで来てしまった。ビアルネスは覚悟というより当って砕けろ精神で扉を開けた。

87

viernes

あの〜シグマさん居ます?

88

恐る恐る呼び掛けてみたが返事はない。月明かりが差し込む部屋の中央にあるベッドに近づいて行く。しかし、そこにシグマの姿はなかった。

ビアルネスは安堵の息をついた。

89

viernes

さ、寒いからチョットだけあったまってから、考えよう…

90

ベッドに潜り込んで丸く縮こまると疲労もあってすぐに眠りに落ちていった…

クリックして次のテキストを表示

/30ページ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ