無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

小一時間は経過しただろうか…ビアルネスは同じところをグルグル回っている。寒くなってきたし、お腹も減ってきたし、足は冷たくなって痛いし…途方に暮れていた

気がつくと、螺旋階段に戻って来ていた。このまま帰れないような気がしてクラクラしていた。さらにビアルネスは空腹と寒さで疲れ切っていた。

ついに厩室の扉の前まで来てしまった。ビアルネスは覚悟というより当って砕けろ精神で扉を開けた。

恐る恐る呼び掛けてみたが返事はない。月明かりが差し込む部屋の中央にあるベッドに近づいて行く。しかし、そこにシグマの姿はなかった。

ビアルネスは安堵の息をついた。

ベッドに潜り込んで丸く縮こまると疲労もあってすぐに眠りに落ちていった…