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　あらすじ

　主人公の名前は小杉和也。いたって普通って訳でも無ければ、とんでもなくイカれているって訳でも無い、只の高校二年生だった。
　しかし、入学したばかりの頃は、まるで血に飢えた狼のような眼差しで周りを威嚇し、廊下ですれ違う男と肩がぶつかろうものなら、その男をトイレに連れ込み、顔が血で染まるまで容赦なく殴っていた。
　
　そう、和也は一年間のあいだに、すっかり丸くなっていた。

　なぜなら、和也の通っていた高校は、男子生徒の数が女子生徒の数よりも一回りほど少ない学校だったのだ。おまけに、周りにはたいして目立った男もいなかった。
　いつしか、和也の眼光はすっかり衰えて、ありきたりって訳でも無いが、普通と言えば普通の毎日を送るようになっていた。

　しかし、その一方で、和也は何処か虚しさ感じていた。
　
　そんなある日、偶然にも、和也より二つ歳上の花川幸太と再会する。
　幸太は、和也の幼なじみだった。それと同時に、中学の先輩でもあり、地元の暴走族「蒼麗達（ブルー・ライズ）」の元メンバーでもあった。
　幸太との再会を期に、和也は麗達のメンバーになる事を決める。更に、その日、和也は家を飛び出した。
　
　麗達の一員となった和也は、自分を取り戻したかのように、暴れまわる。暴走行為はもちろんの事、喧嘩にシンナー、それに大麻にまでてを染めるようになる。

　和也の生活は、日に日にすさんだモノになっていく…。
　
　そんなある日…その日は麗達の集会だった。和也が単車を走らせていると、ふいに中村透が現れた。
　透は、CBX400に乗って現れ、後ろのシートには綺麗な女を乗せていた。

　それから……。