~初恋~
第71章 家族なんだから…!
『はぁ…はぁ…。あっ!!』
「雄太!!」
雄太くんは丘の公園のベンチに座って夕日を眺めていた
「兄貴…那奈姉…」
雄太くんは避けるように公園から出ていこうとした
「雄太、待てよ!!」
心太くんは雄太くんの腕を握った
「兄貴…離して…」
『ねぇ、帰ろう?一緒にお家帰ろうよ!!』
那奈も雄太くんの腕を握った
「那奈姉…俺…もう帰れねぇよ…」
今にも泣き出しそうな顔でそう言った雄太くんの手は震えていた
「なんで帰れねぇんだよ…お前…那奈がどれだけ心配したとおもってんだよ!!!」
雄太くんは目を丸くした
『ほんとだよ…何日も帰ってこないし、携帯つながんないし…那奈だけじゃないよ?心太くんも心配してずっと探してたんだから…』
「ちょっと…那奈///言わなくていいって!!!」
心太くんは真っ赤になった
「ごめん…2人とも…けど…やっぱり帰れない…」
『やだよ…帰ろうよ!!』
「俺…最低なことした…那奈姉をいっぱい傷つけた…泣かすつもりなかったのに…ごめん…帰れないよ…」