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パシッ！！


那奈は雄太くんの頬を叩いた



『何言ってんのよ！！悪かったって雄太くんわかってるんでしょ？那奈…あの時怖かったけど…雄太くんのことちゃんとわかってるよ？！』


「えっ…」



『雄太くんは優しくて、家族思いで…笑った顔が一番素敵なんだよ？だからそんなに悲しい顔しないで…』


「那奈姉…」


『那奈、今は雄太くんが怖いなんて思ってないし、嫌いになんかなってないよ？！那奈が帰ってきてほしいんだよ…帰ってきてよ…やり直せるよ…！


家族なんだから…！』



那奈は雄太くんを抱きしめた



那奈より体格がおっきい雄太くん



抱きしめた雄太くんは小さく感じた



「那奈姉…俺…ごめん…ごめんな…ぅぅ…」



雄太くんは那奈の腕の中で声を殺して泣いた



心太くんは雄太くんの頭をグシャグシャってして



「さぁ、帰るぞ」



そう言った



「兄貴…ごめんな…ありがとう」



「うん…まぁ…悪いって分かってんなら那奈に免じて許してやる！だけど次はねぇからな！！」



「うん…ありがとう」


３人ともやっと笑顔になれた





『ねぇ…覚えてる？昔、雄太くんが美月さんに怒られた時もここにいたよね？


あの時も那奈と心太くんがここにたどり着いて…


こうやって３人で帰ったよね


多分あの頃から那奈達は何も変わらないんだよ…


これからも…何があっても…ずっと一緒


だって家族なんだから…』