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短編集

第9章 「マンホール」

だがこのとき、グラリと揺れが来た。

―な、なんだ?!

グラグラと揺れは続く。

―地震?


「きゃああ!」

ゴスロリは手を滑らせて落ちてきた。

ガツ!

ゴスロリが俺の頭を踏みつける。

「痛っ!」

「あいたたた~」

揺れは止まっていた。

「こんなときに地震だなんて、なんてついてないんだ」

俺とゴスロリは体勢を戻して、元どおり向き合って立つと、そうこぼした。


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