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遠い約束~海棠花【ヘダンファ】~

第3章 運命の邂逅

「私が泣いてる場合じゃないわよね。何と言っても、お父さんがいちばん辛いんだもの」
 梨花は父の涙に心を衝かれたものの、込み上げてくる涙をまたたきで散らした。
―男が無闇に人前で涙を見せるもんじゃねえ。
 ソルグクにいつも言い聞かせていたソギョンが今、梨花の前で泣いていた。
 父の涙を見た時、梨花の胸にはある決意が決まった。

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