遠い約束~海棠花【ヘダンファ】~
第8章 終焉
「辞めて帰ってきたの。おばさんには、留守の間、本当にお世話になって。何と言ってお礼を意ったら良いか。ありがとう」
頭を下げてから、梨花は続けた。
「ところで、おばさん。お兄ちゃんは、どこかに出かけたのかしら。実は荷物が全部なくなってるの」
刹那、おばさんがハッとした表情になった。
「それじゃア、ソルグクは、あんたに何も言わないで行っちまったのかい?」
「それは、どういうことなの。おばさん」
食いつかんばかりの勢いに、流石のおばさんも少し気圧された様子だ。
「私が訊ねたときには、海棠にはちゃんと話してあるからと言っていたんだけどねえ。早く行ってごらんよ。いつ今し方、うちに挨拶に来たから、急げば間に合うかもしれない」
今度は礼を言うのもそこそこに、梨花は方向転換をして走り出した。
頭を下げてから、梨花は続けた。
「ところで、おばさん。お兄ちゃんは、どこかに出かけたのかしら。実は荷物が全部なくなってるの」
刹那、おばさんがハッとした表情になった。
「それじゃア、ソルグクは、あんたに何も言わないで行っちまったのかい?」
「それは、どういうことなの。おばさん」
食いつかんばかりの勢いに、流石のおばさんも少し気圧された様子だ。
「私が訊ねたときには、海棠にはちゃんと話してあるからと言っていたんだけどねえ。早く行ってごらんよ。いつ今し方、うちに挨拶に来たから、急げば間に合うかもしれない」
今度は礼を言うのもそこそこに、梨花は方向転換をして走り出した。