壁一枚 2nd
第15章 亀裂
勇樹「…!?」
由美子「どうしたの?」
勇樹「…」
美緒「?」
角を曲がった瞬間
突然、立ち止まった勇樹
視線の先には、ある店の前で話している
若い男女のカップルらしき二人に
向けられていた
由美子「あれ…あの人って確か…」
勇樹「…美緒の彼氏」
由美子「だよね」
美緒「ん~?誰の彼氏?」
若い男女
それは孝志と明子だった
美緒はまだ孝志の姿に気づいていないが
二人の姿に気づくのも
時間の
問題だった
勇樹「行こう」
由美子「…うん」
美緒が気づく前に
その場から去ろうとした勇樹
しかし次の瞬間、目を疑いたくなる光景
が目に入った
それは…