
壁一枚 2nd
第19章 記憶喪失
美緒「どういう事…」
勇樹「…」
美緒「どういう事なの…ねえ!?」
勇樹「…あの日…あの日、俺達の間には
何もなかったんだ…」
美緒「何も…なかった…」
勇樹「…ごめん」
美緒「何も…」
あの日
自分は勇樹に体を許した
熱があり孝志が明子とキスしたのを見て
心身共に深く傷ついていたからだが
でも最終的に体を許したのは
それを決めたのは
美緒自身だ
その結果
勇樹の子供を妊娠したかもと不安になり
その事で孝志と別れそうになり
孝志が記憶喪失に…
美緒「…っ」
勇樹「ごめん…でも俺は…!?」
美緒「最低!!」
勇樹「…」
我慢出来ず
美緒は勇樹の頬を叩いてしまった
勇樹はものすごく悲しい顔をしていたが
不思議と美緒の心は全く
痛まなかった
