
壁一枚 2nd
第19章 記憶喪失
美緒「…行かなきゃ」
勇樹「美緒?」
美緒「私行かなきゃ…先生のところに…
それで…それで言わなきゃ…」
勇樹「ダメだ!!」
美緒「はっ…離してよ!!」
勇樹「あんな奴のところ…行かせない…
美緒の事忘れて、あの女と…」
美緒「離して!!」
必死に引き止める
勇樹の手を振り切り走り出した美緒
孝志が自分の事を覚えていなくてもいい
忘れたままでもいいから
伝えたかった
自分のお腹にいるかもしれない
孝志の子供の事を
美緒「先生…待ってて」
勇樹「美緒、待っ…!?危ない!!」
美緒「!?」
しかし
世の中はそんなに甘くはなかった
孝志に会う為、大学へ向かった美緒だっ
たが…
