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全部、愛してた。

第6章 伝えなくてはいけないこと

「おはよう!」





「輝!今日早いね!」





「昨日はたまたまだしっ。」






少し頬を膨らませる輝が可愛い。








「ねぇ、空。」



「なに?」





「僕、今日凌に言おうと思うんだ。」





「……え?」






「…昨日、遼が空にしたことが、どれだけ空を苦しめて、どれだけ大変なことかを…わかってもらいたいんだ。」




輝…。



輝も、同じこと考えてくれてたんだね。



嬉しい、嬉しいよ。





「わたしも、そのこと遼ちゃんに言おうと思ってたんだ!」






「空…。でも…無理しなくてもいいんだよ?凌には、僕からちゃんと言っておくし…」




「ううん、いいの。わたしの言葉から言ってわかってもらいたいんだ!」





「…そっか、わかった。そのかわり、僕もついていくからね?」




「うん、ありがとう、輝!」







「あとさ……」





「うん…?」





輝は下を向いていた。

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