テキストサイズ

出会い系サイトのレイプマン

第3章 パトカー6号と高滝公民館

池田部長はパトカー6号の助手席に乗りながら語り始めた。

もう30年ぐらい昔になるかな、ここは高滝って名称の部落なんだが、昔から大雨が降るたびに洪水が溢れてしまう土地だったんだ、そして高滝ダムの建設計画が考案された、ちょうどこのあたり周辺は高台で、浮島のように残ったんだよ、墓地や神社なんかも残っているよ、

そうだったんですか、一つの灯りもなくておかしいなと思っていました、では池田部長、ここの高滝部落の住民はどこに引っ越しをされたんですか?

ははは、それは心配いらないさ、すぐ近くのメジロライン沿いに新しく家を建てて住んでいるよ、
先祖代々の土地が高く売れただろうからね、

ダム建築計画が実行されるにあたり、さまざまな問題が発生する。すでに暮らしている既存住宅の問題や、新規に造る土地造成、住民との権利関係の交渉ごとなど様々だ。

池田部長は本題に入るかのように、佐久間巡査に語り始めた。

それからな刑事二課の真田刑事から、ここの旧道近くを通過したらパトロールしてほしいと、声をかけられていてね、

えっ、なんか事件でもあったんですか?

上司の池田部長が意味もなく旧道を走って帰ろうというわけがない。パトカー6号を運転する佐久間巡査も耳をそばだてて聴いていた。




   

ストーリーメニュー

TOPTOPへ